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『たとえ傾いた世界でも』

2016.05.27.Fri.00:18
雨の止まぬミシシッピ州のある町。 密造酒製造人の女と潜入密造酒取締官の男。 偶然拾った赤子が敵対する彼らを奇妙な形で結びつけ……弱き者たちが汚れた世界で純粋に生きる、感動のミステリ小説。

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出版社: 早川書房 (2014/8/8)

トム フランクリン (著)
1963年生まれ。 1999年「密猟者たち」でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短篇賞を受賞し、『ねじれた文字、ねじれた路』 (2010) でLAタイムズ文学賞と英国推理作家協会賞を受賞した。 『たとえ傾いた世界でも』 はベス・アン・フェンリイとの夫妻の共作

ベス・アン、フェンリイ (著)
1971年生まれ。 詩人として多くの賞を獲得した。 『たとえ傾いた世界でも』 はトム・フランクリンとの夫妻の共作

伏見/威蕃
1951年生、早稲田大学商学部卒、英米文学翻訳家


という "ハヤカワ・ポケット・ミステリ" でございまして、紹介されていた文章にはブルーステイストが詰まってる!ような書き方だったので読んでみたのでございます。 が、1927年のミシシッピ大洪水 (Great Mississippi Flood) の事実を忠実に綴りつつ、密造酒絡みの恋愛小説って感じでございました・・・。 (*_*;

背景が背景なので、ブルーズな感じと言えばそうとも言えない事もないですが・・。 以前紹介した 『ディープサウス・ブルース』 などは、至る所にブルースなキーワードが散りばめられているので内容が薄くても楽しめましたけど、深い所まで描写しないとブルーズな小説にはならないような気がします。



1927年のミシシッピ大洪水 (Great Mississippi Flood) は Charley Patton が 「High Water Everywhere」 で歌っておりますが、1926年夏、ミシシッピ中央盆地に大雨が降ることに始まり、9月までにカンサス州とアイオワ州のミシシッピ川支流は飽和状態になった。 1927年初頭にはナッシュビルにおいてカンバーランド川の堤防を水が超える(水位 17 m)。 ミシシッピ川の堤防は145ヶ所で決壊し、7万 km2 が洪水に襲われた。 一帯は 10 m の深さで浸水し、7つの州で246人が死亡、被害総額4億円以上の被害を出したそうです。



との事で、シグナル社がその時の様子を撮影したサイレント映画が残っております。 これをきっかけに、職を失った黒人達がシカゴに移り住み、後のシカゴブルースの礎を築くことになったようですね。

ブルースも様々な背景や出来事、関連性を考慮しつつ聴けば、よりいっそう深く楽しめる音楽ではないかと思うのでございますが、如何でしょうか?






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