ゴスペルの暗号
2016.08.13.Sat.00:20
面白い本を紹介して頂いたので読んでみました。
ゴスペルの暗号 秘密組織 「地下鉄道」 と逃亡奴隷の謎
益子 務 (著)

出版社: 祥伝社
発売日: 2010/6/22
南北戦争(1861〜65)前夜の19世紀アメリカ、そこには「地下鉄道」(Underground Railroad)という名の、黒人奴隷の逃亡を支援する秘密組織があった。奴隷制下の南部諸州から、北部自由州あるいはカナダへと脱出を試みた奴隷たち。それを成功させるべく奴隷廃止論者や市民、すでに逃亡に成功した元奴隷たちが協力し、密かに作り上げた地下組織であった。
一方、奴隷たちは、その過酷な生活と信仰の中から数々の歌を生み出した。現在のゴスペルの源流――黒人霊歌である。一見、聖書世界を歌っているように見えるその歌詞だが、実はその裏には「地下鉄道」に関わる「暗号」が隠されていた。本書は、奴隷解放後100年余を経てようやくわかってきたこれらの事実に、日本人音楽家である著者が光を当てた、画期的探求の書である。
奴隷が解放される以前、南部の黒人奴隷を、"奴隷ハンター" の手の届かない北部自由州や、当時すでに奴隷制度が廃止されていた自由国家カナダへ、国外脱出させるための秘密組織 「地下鉄道」 にまつわる本でございます。 黒人もさることながら、白人、原住民族、思想、国としての在り方等々、あらゆる事が入り混じり建国されている "アメリカ" という国を垣間見る本でもありますな。
ゴスペルに紛れ込ませた言葉も興味深く読ませて頂きましたが、亡命するための一つの手段としての役割と言う感じで、これがメインという訳でもないようです。 しかしながら、トラディショナルな歌として多くの方が知ってる歌には、実はこの様な意味が隠されていた!みたいな感じですわ。 この辺りはゴスペルに馴染の無い日本人には、感覚的に解り難い様な気がします。
"ハリエット・タブマン" もこの本で繋がりました。 以前から不思議に思ってた写真があって気にはしておりましたが、断片が繋がり納得致しました。 ブルースを研究する上でも知っておかなければならない事が沢山ございます。 そんな意味でも面白い本でございました。
これまでアフリカ系アメリカ人に関する資料と言うものを、保存、研究、公開されることが少なかった為、知る機会も無かった訳ですが、19世紀の後半から少しづつ歴史の保存、研究がされてきたようであります。 一言では語る事など不可能な歴史でもあるので、様々な方面からの研究を繋ぎ合わせないと真実が見えてこないと思いますし、この話は完結した訳では無く、現在も続いているのを忘れてはならないと思います。
ゴスペルの暗号 秘密組織 「地下鉄道」 と逃亡奴隷の謎
益子 務 (著)

出版社: 祥伝社
発売日: 2010/6/22
南北戦争(1861〜65)前夜の19世紀アメリカ、そこには「地下鉄道」(Underground Railroad)という名の、黒人奴隷の逃亡を支援する秘密組織があった。奴隷制下の南部諸州から、北部自由州あるいはカナダへと脱出を試みた奴隷たち。それを成功させるべく奴隷廃止論者や市民、すでに逃亡に成功した元奴隷たちが協力し、密かに作り上げた地下組織であった。
一方、奴隷たちは、その過酷な生活と信仰の中から数々の歌を生み出した。現在のゴスペルの源流――黒人霊歌である。一見、聖書世界を歌っているように見えるその歌詞だが、実はその裏には「地下鉄道」に関わる「暗号」が隠されていた。本書は、奴隷解放後100年余を経てようやくわかってきたこれらの事実に、日本人音楽家である著者が光を当てた、画期的探求の書である。
奴隷が解放される以前、南部の黒人奴隷を、"奴隷ハンター" の手の届かない北部自由州や、当時すでに奴隷制度が廃止されていた自由国家カナダへ、国外脱出させるための秘密組織 「地下鉄道」 にまつわる本でございます。 黒人もさることながら、白人、原住民族、思想、国としての在り方等々、あらゆる事が入り混じり建国されている "アメリカ" という国を垣間見る本でもありますな。
ゴスペルに紛れ込ませた言葉も興味深く読ませて頂きましたが、亡命するための一つの手段としての役割と言う感じで、これがメインという訳でもないようです。 しかしながら、トラディショナルな歌として多くの方が知ってる歌には、実はこの様な意味が隠されていた!みたいな感じですわ。 この辺りはゴスペルに馴染の無い日本人には、感覚的に解り難い様な気がします。
"ハリエット・タブマン" もこの本で繋がりました。 以前から不思議に思ってた写真があって気にはしておりましたが、断片が繋がり納得致しました。 ブルースを研究する上でも知っておかなければならない事が沢山ございます。 そんな意味でも面白い本でございました。
これまでアフリカ系アメリカ人に関する資料と言うものを、保存、研究、公開されることが少なかった為、知る機会も無かった訳ですが、19世紀の後半から少しづつ歴史の保存、研究がされてきたようであります。 一言では語る事など不可能な歴史でもあるので、様々な方面からの研究を繋ぎ合わせないと真実が見えてこないと思いますし、この話は完結した訳では無く、現在も続いているのを忘れてはならないと思います。
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